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  • 歌曲個展シリーズ9 シューマン歌曲個展 ーハイネの詩 アイロニーと自己批判ー
  • 歌曲個展シリーズ9 シューマン歌曲個展 ーハイネの詩 アイロニーと自己批判ー

歌曲個展シリーズ9 シューマン歌曲個展 ーハイネの詩 アイロニーと自己批判ー

2023.10.14(土) 15:00 開演 〜17:00(終演予定)

やなか音楽ホール

この公演は終了しました

コンサート概要

ジャンル
: 声楽
プロ (クラシック)
「歌曲の年」とよばれる1840年、シューマンは124もの歌曲を書いた。それまではピアノ作品に集中していたが、大恋愛の末ようやく実現したクララとの結婚を機に、表現の場を歌曲に求めたのである。彼が歌曲にもたらした功績は、ピアノ声部と声楽声部の見事な融合であり、ピアノパートはそれまでの歌曲には見られない重要な役割を担った。
彼の代表作である《詩人の恋》は、1844年に出版された全16曲からなる連作歌曲として広く知れ渡っているが、実際は1840年に作曲され、全20曲からなる《20の歌と歌曲》として出版される予定だった。自筆譜ではこの20曲版の楽譜を確認することができる。残念ながら、なぜ4曲が削除されたのかは未だ解明されていない。しかし出版から2年後、シューマンはこの作品のことを《20の歌》と日記に書き残していた。シューマンは16曲への変更を望んでいなかったのだろう。
この2版の相違は曲数だけでなく、各曲の旋律や和音の随所に見られ、全曲通して聴くと現行版とはまた違った印象を受ける。シューマンが思い描いた原風景は、この20曲からなる自筆譜版の中にあるのではないだろうか。

▼大平倍大 (Masuhiro Ohira) テノール
鹿児島市出身。東京藝術大学音楽学部声楽科首席卒業。同大学院修士課程声楽専攻首席修了。同大学院博士後期課程修了。博士号(音楽)取得。青山財団奨学生、明治安田クオリティオブライフ文化財団奨学生、東京藝術大学宗次德二特待奨学生。学部卒業時に大賀典雄賞、松田トシ賞、アカンサス音楽賞、 同声会賞受賞。大学院修了時に大学院アカンサス音楽賞、第1回台東区長賞受賞。2022年度に宗次德二奨学基金を受けウィーンへ留学。ドイツ・フーズムにてLiedkunst im Schloss vor Husum修了。第64回瀧廉太郎記念全日本高等学校声楽コンクール第1位。 第85回読売新人演奏会出演。第42回鹿児島市春の新人賞受賞。これまで声楽を大友幸世、吉田浩之、Franz Lukasovsky、Rainer Trost、Ulf Bästlein、Ilko Natchev、ドイツ歌曲をCharles Spencerの各氏に師事。

▼牧山 亮 (Ryo Makiyama)  バス・バリトン
鹿児島県出身。大分県立芸術文化短期大学、東京藝術大学を卒業。卒業時に同声会賞を受賞。同大学院音楽研究科オペラ専攻修士課程を修了。修了時に山田耕筰のオペラ《黒船》を研究する。これまでにハイドンのオラトリオ《天地創造》、デュリュフレ《レクイエム》、モーツァルト《レクイエム》等、多くの宗教曲のソリストを務める。幻の作曲家『内本喜夫』の研究がライフワーク。宗次エンジェル基金/公益社団法人日本演奏連盟奨学生。2021年11月には作曲家エルンスト・クルシェネク(1900-1991)の室内オペラ《信じること、その値段は》を自身が代表を務めるオペラ団体ABQ(https://opera-abq.tokyo)において北とぴあ国際音楽祭2021で日本初演。同団体ではオペラの公演と並行して、歌曲個展の演奏活動を行なっている。歌曲個展とは毎回1人の作曲家に焦点をあて、その作曲家の歌曲作品を網羅しようという企画である。これまでにベートーヴェン、ショスタコーヴィチ、ラヴェル、プフィッツナー、シューベルト、ヴォルフ、R.シュトラウス、モーツァルト等の作曲家を取り上げる。2022年5月にはロンドンにおいて鈴木光介氏作曲、川口智子氏演出によるコンテンポラリー・パンク・オペラにキャスティングされ演奏を行うなど海外にも活動の幅を広げている。同年12月には第2回ショスタコーヴィチ歌曲個展を(公財)練馬区文化振興協会 舞台芸術支援事業、並びに公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京 [スタートアップ助成]の助成を受けて開催した。東京混声合唱団団員。

▼蓜島啓介 (Keisuke Haishima) ピアノ
1981年生まれ。6歳よりピアノを始め、植原晴子、高木誠、桐榮哲也、兼重稔宏ほかの各氏に師事。東京大学法学部卒業、東京大学法科大学院修了。バロックから近代を主要なレパートリーとして、ソロ、デュオ、室内楽、歌曲伴奏等の演奏活動を行う。これまでに、シューマンのダヴィッド同盟舞曲集及びリストのピアノソナタを収録した1stCD「シューマン&リスト」、バッハの編曲作品を集めた2nd CD「Transcribed Bach」の2枚をリリース。現代作曲家の新作や編曲作品の初演も多数行っており、2021年より2022年にかけて、大脇滉平編曲によるイザイの無伴奏ヴァイオリンソナタのピアノ独奏版の初演を行った。2023年春にイザイの同作品のCDが「MClassics」レーベルよりリリースされ、2023年5月にリリース記念リサイタル開催。

プログラム

ロベルト・シューマン:
歌曲集「リーダークライス」作品24
歌曲集「詩人の恋」作品48 直筆譜版(全20曲)

出演者

大平倍大(テノール)
牧山 亮(バス・バリトン)
蓜島啓介(ピアノ)

その他の情報

未就学児の入場不可。

動画