ジャンル

: 和楽

プロ (クラシック)

古典の時代から戦前までの長きにわたり、尺八・筆の分野では、いわば楽の専門家である演奏家によって作曲がなされ、歴史が紡がれてきた。一方で、戦後から現在にいたるまで、多くの専業作曲家が尺八・筆を扱い、演奏家による歴史の外にまで楽界の可能性を拡げてきたこともまた、「楽器の歴史」の一部となりつつある。本公演では、光崎検校、宮城道雄、初代山本邦山といった、各時代を代表する演奏家による作品と、諸井誠、入野義朗による「現代邦楽」の代表作を扱ったのち、根岸宏輔氏による新作を初演する。八橋検校生誕から約400年、「現代邦楽」の隆盛から50年あまりが経った 2022年の終わりに、ともに植物からできた2つの楽器の、演奏と作曲、歴史・文化と未来について思いを馳せる機会になれば幸いである。

秋風の曲　光崎検校
胡蝶　宮城道雄
竹籟五章　諸井誠
尺八と筆の協奏的二重奏　入野義朗
紫苑　山本邦山
題未定（委嘱初演）根岸宏輔

青木滉一郎（尺八）
6歳より琴古流尺八を、祖父である二代青木鈴募
（人間国宝）、父である三代青木鈴慕に師事。
東京藝術大学音楽学部邦楽科卒業。在学中、青山音楽財団奨学生に選出される。学部卒業時に、皇居内
桃華楽堂にて音楽大学卒業生御前演奏会に出演。同
大学院音樂研究科修士課程修了。在学中、德丸十
•竹村皓盟西師に師事。第28回市川市文化振興財団新人演奏家コンクールにて優秀賞受賞。
（公社）日本三曲協会会員。琴古流協会評議委員。和
楽器アンサンブル真秀団員。
よみうりカルチャー錦糸町講師。高田馬場、東村山了尺八教室在開講。

青木礼子（箏）
幼少より箏・三絃を祖母である宮城道雄直門　佐藤芙美子、後に藤木豊乃、胡弓を帯名久仁子に師事。東京芸術大学邦楽科生田流箏曲専攻卒業。在学中に常英賞、卒業時にアカンサス音楽賞、同声会賞受賞。同大学大学院音楽研究科修士課程修了、大学院アカンサス音楽賞受賞。NHK大河ドラマ等多数の番組にて出演、音楽提供。宮城社師範。和楽器アンサンブル真秀主催。

・18時開場